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Olafur Eliasson「SONNE STATT REGEN 」
¥11,000
日本でも各地の美術館でインスタレーションを行うアイスランドとデンマーク出身のアーティスト、オラファー・エリアソンの作品集です。 本書は、2003年、ドイツ・レンバッハハウス美術館で開催された展覧会に伴い刊行された写真集であり、エリアソンが故郷・アイスランドの美しく静かな風景を撮影したもの。書籍という印刷物でありながら、断片的な風景のコラージュ、さまざまな大きさに切り取られた写真による構成は、空間的な広がりや空気の流れまでを感じさせ、人工的な空間を使用しながらも自然そのものを表現する彼のインスタレーション作品と通じます。 ■詳細 古書、ハードカバー、大型書籍(サイズ:22.5✕36.5センチ)、図版80点 出版年:2003年 経年によるスレ、ヤケ、シミなどがありますが、大きな傷みはありません
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雑誌「Monkey Vol.7」
¥1,000
翻訳家・柴田元幸さんが責任編集を務める雑誌「Monkey」のVol.7です。 特集は「古典復活」。個人的には古典作品にあまり馴染みがないのですが、村上春樹と柴田氏の古典小説についての対談は、意外にも自分でも知っている作家の名前が並び、加えて、紹介されている作家のプロフィールや代表作などを記した詳細な注釈がつけられているので、「もしかして昔読んだことがある…?」と記憶が掘り起こされること多々。 特集の中で紹介されているジャック・ロンドンの短編「病者クーラウ」(村上春樹訳)は、その削ぎ落とされた文体で描かれる物語の、重苦しさ、救いのなさ、そして物語の最後に訪れるささやかな救いに、胸がしめつけられる思いがしました。現代においては忘れるべき忌まわしい過去として扱われてしまうような人類の歴史(体制側と個人の戦い、そして今まさに繰り返されている人類と感染症との戦い)を文芸作品として昇華した短編です。 また、長編「忘れられた巨人」発売時に来日したカズオ・イシグロの講演会の様子も紹介されています。世界中で自著が読まれるということ、世界中の人々に向けて物語を書くということについて、そしてイシグロ氏の物語の主題であり続けている“記憶”についてのお話と、イシグロファンにはもちろん、小説家という職業に興味のある方にも読んでいただきたい内容です。 加えて、日本では2017年、2020年に回顧展が開催されたイラストレーター、写真家、ソール・ライターについてのインタビュー記事も掲載されています。私自身は2020年の回顧展までその名前をまったく知らなかったのですが、現在、日本でも多くの人がその写真と人となりを知ることとなりました。 記事の中でソール・ライター財団のアーブ氏とゴールドファーブ氏が、何気ない風景を映したライターの写真に対して、「すべてのものは丹念に見るに値するということを教えてくれる」と語っていて、今このコロナ禍において、これまで通りの生活を送ることすら難しくなった世の中で、それでもやはり、この世界は生きるに値すると言われているような気がして、救われる思いがしました。(土澤) ■詳細 雑誌『Monkey Vol.7』(スイッチ・パブリッシング) 208ページ 2015年10月15日発行 古書。表紙カバーに擦れがありますが、他は特に目立った傷みはありません。
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『富士日記』上中下巻セット(中古) 武田百合子,中公文庫
¥3,000
かなりうろ覚えですが、昔、村上春樹が何かのエッセイで、スコット・フィッツジェラルドの小説について、どこから読んでも楽しい、気が向いた時にページをパラパラめくって偶然開いたところの一文を読んでみたりする、というようなことを書いていた。私にとっての「富士日記」もまさにそういう本で、ふと読みたくなった時に上中下巻のうちのどれか1冊を取り、一部分を読んだりしている。 例えば、中巻。昭和四十二年七月二十一日の日記から引用してみる。 目が覚める。庭のバラスを踏んで主人が散歩に出ていく足音がする。この間までは、ついてゆく犬のハアハアいう息の音が、それにまつわって聞こえていた。私はもう一度ふとんをかぶって泣いて、それから起きる。 朝 ごはん、佃煮、コンビーフ、大根味噌汁、のり。 昼 パン、ビーフスープ、紅茶、トマト。 去年の古い新聞や紙片焼く。 あざみの花粉が粉っぽくなってきた。金茶色の蝶のほかに、紫色に光る黒い大あげ羽がきて、いつまでもいつまでも羽をふるわせてとまっている。… このエッセイが書かれたのは、昭和39年から51年にかけて。武田泰淳という第一次戦後派の文豪の妻で、主婦で、一児の母だった百合子さんという個人の目を通して綴られる、富士山の麓に建てた山荘での日々。 百合子さんは、野の花や昆虫の名前をよく知っていて、ほぼ毎日、目にする動植物のことを書いている。その観察は、人間の目で見たというよりも、蝶が蜜を吸いに来た花を見るようにとても仔細でリアルだ。この数日前に死んでしまった飼い犬、ポコのことも、吐く息の音を思い出す形で表現されている。その書き方はまるで、その植物、動物の生命の営みをそっくり書き写そうとしているかのようで、とても生々しい。その力強さに強く惹かれる。 そういえば、このサイトで紹介している『APIED』の特集は『富士日記』です。合わせて読めば、よりその世界を感じられるはず。(土澤) ■詳細 文庫『富士日記』上・中・下 3巻セット 中公文庫 古書 上巻は表紙カバーに細かな傷が若干ありますが、他は特に目立った傷みはありません。中・下巻はきれいです。
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『BROWNBOOK ブラウンブック』No.50 THE ELDERS
¥7,800
数ある洋雑誌の中で、おそらく私が最も好きなのが、このブラウンブックである。紀伊國屋書店新宿南店(かつての職場)の洋書売り場で見つけたのか、代官山の蔦屋書店で見つけたのか、記憶が定かではないが、初めて見たときのワー!という感じが忘れられない。 イギリス発の雑誌『MONOCLE モノクル』のデザインチームが、ブックデザインを手がけていることもあり、グラフィック、紙面構成、紙質、ブックインブックも含めて、クオリティがむちゃくちゃ高い。そしてチャレンジングだ。 誰がやっているの?と思いきや、わずか私の2歳年上、1983年ドバイ生まれの双子、Rashid Shabib / ラシッド・ビン・シャビブと、Ahmed Shabib / アフメッド・ビン・シャビブの2人が、2007年に2,000部で創刊。現在は、世界40都市、25,000部を流通させているという。 ※B印吉田のインタビューに詳しい。 彼らのオリジンである中東のライフスタイル、アート、カルチャーを発信しているだけあって、メインの英語に添えるアクセントとして、アラビア文字が有効に配置されている。 アジアでも、こういうマガジンがあったら面白いと思うが、まだお目にかかったことがない。知ってるよ!という方、あるいは、ないならつくろう!という方、ご一報ください。 2015.12.30 星野陽介
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「ゆがみ vol.5 / フォークロア」
¥1,420
漢字で書くと「歪見」。ゆがんで見る、ゆがんで見える、というタイトルがまずユニークです。 「ゆがみ」の製作者の一人であり、このサイトの管理者でもある星野さんとは、私が作った「フロムリトルプレス」をきっかけにして知り合いました。当時、大型書店の書店員さんだった星野さんが、リトルプレスのフェアに誘ってくださったのでした。そして、自分たちもリトルプレスを作っているんです、と見せてくださったのがこの本でした。 毎号一つのテーマに添ったエッセイ、散文、写真、コラージュなどを掲載した、とてもリトルプレスらしい、ジンらしい1冊でもあります。個人的にリトルプレスの魅力は、作り手がいかにその世界にのめり込んでいるかにかかっていると思っているのですが、この「ゆがみ」も、作り手たちが自分たちが表現しようとしている世界にどっぷりとはまっていることが、ページから溢れるイキイキとした表現から伝わってきます。見ること、聞くこと、感じること、考えること、考え続けること――そんな当たり前の営みが、いかに自分たちの住む世界をおもしろくするかということを思い起こさせてくれる本です。 その5号目となる特集のテーマは「フォークロア」(=民間伝承)。さまざまな視点から、そこここに存在する、伝わってきたもの、伝えられてゆくものの意味を探っています。(土澤) ▪️インスタの動画で、中身を少しご覧いただけます! https://instagram.com/p/-057H_Csmm/
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Coyote コヨーテ No.53 星野道夫のアラスカの暮らし【中古】
¥4,500
私と苗字が一緒なので、かどうかわかりませんが、書店に勤めていた頃からなんとなく意識し、また動きの鈍い写真集コーナーの中で、定期的に動く定番が星野道夫さんでした。 没後20年を迎えたということで、全国を巡回する写真展が開催されたり、ほぼ日のTOBICHIでは35mmフィルムが100枚見れるという面白い企画が展開されているようです。そのほぼ日さんで、「なんでもない日の、星野道夫」と題して、編集者の松家さんと奥様の直子さんの対談がよかったです。奥さんが写真の整理をしていると、結婚後に奥さんが好きな花の写真が増えていたことに気づいたというくだりで、星野道夫さんは何も奥さんにそのことは言っていなかったそうなのですが、実は松家さんは道夫さんからそのことを聞いていた、という話が一つの道夫さんの人柄を現すエピソードとして印象的でした。 その対談でも話題にあった、Coyote コヨーテ 53号の星野道夫特集。ぜひ読んでみてください。 ■在庫あり:本の状態 新品で購入し、一読したのみのものです。表1、表4、天、地、小口、背、中身ともに、目立った傷、タバコの臭い、耳折れ、書き込みなどなく、大変良好な状態です。 ■詳細 出版社: スイッチパブリッシング (2014/9/15) ISBN-10: 4884183959 ISBN-13: 978-4884183950
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『街並み -市場 ichiba- 』写真と地図でながのを歩く 2006年7月【新品】
¥500
「自分が住んでいる街の写真集があったらいいな」表1をめくると、創刊の想いが綴られている。 市場というと、ふーん長野県のどこかの市場の特集なんだ!と思っていたのだけど、それは半分間違いで半分正解。 この号は、街並み一周年のタイミングで、作者が長野の地図を広げた時に目にとまった、地名だ。 そこには、ちゃんと「長野県地方卸売市場」という市場があるという。 迫力ある写真39枚と、7ページ分のイラストによる「市場紀行」。 『街並み』は、リトルプレスのひとつのフォームとして完成されていて、開くたびに違うスピードで読み返している。 2015.11 星野陽介
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『街並み』第23号 国道19号線 長野〜松本 2007年6月発行 ナノグラフィカ
¥500
信州の二大都市といえば、長野市(37万人)と松本市(24万人)だそうだ。ひょっとすると、昔の埼玉でいうところの、大宮市と浦和市みたいな感じ?なのかもしれない。 ※ちなみに、私は浦和の出身で、この二つの市は間の与野市を含めて2001年に「さいたま市」となった。いまや岩槻市も編入して、人口126万人を超える政令指定都市だ。 さて、くだんの長野と松本を結ぶのが、国道19号線である。ここを、何度も往復しているうちに「ひとしおならぬ愛着」が湧いてきたのだという。 中の写真とイラストを、東京に住む私が拝見していると、ふと永遠に続きそうで翌日に終わる夏休みのような空気を感じる。なんとなくドライブして、山の木々やトンネル、寂れた民家を通り過ぎて切なくなる。 ミュージシャンに例えると『街並み』はシングルCDのようにカジュアルに、、といってもつくるのは簡単ではないが、、号を重ねている。 中でもこの号を選んだ理由は、2015年に二度松本を訪れているからだ。一度目はクラフトフェアまつもと、二度目は『ゆがみ』で栞日さんの取材旅だった。 ★http://www.yugami.net/?p=545 この軽やかでいて、ハイクオリティな出版スタイルを私も真似てみたい。 2015.11 星野陽介
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A Year of Mornings: 3191 Miles Apart
¥1,480
SOLD OUT
大学を卒業して1年、勤めていた会社を辞めた後は、地元さいたまの浦和パルコにあるスルークカフェに通うことが習慣だった。そのカフェは、パルコ内のユナイテッドシネマが運営し、映画関連の本を中心に、ヴィム・ヴェンダースの写真集など、気の利いた本がたくさん置かれていた。このフォトブックは、そこにあったもののうちの一つだ。 比較的厚手の紙で構成されたページの束を、パラパラとめくったときの、静かだけれどリズミカルな写真のシークエンスが気持ちよかったのを覚えている。 改めて眺めてみると、著者の二人が、ポートランド出身だということに気づいた。あれから6年後の2015年。私は、ミーハーにも、ポパイなどでも特集されるくらい注目されるようになったポートランドに興味を持ち、夏休みを使って旅に出た。二週間の滞在中、前半を自由大学の企画と連動したPNCAという歴史ある美術大学で、短期講座を受けた。そこでは、自由大学の仲間と、フィールドワークをしたり、絵を描いたり、銅板を削ったり、ポートランドの面白い会社を訪問して、彼らの考えや想いなどを聞いた。何より、あまり経験のない学生寮での共同生活が刺激的だった。毎朝、カフェに行ってコーヒーを飲む。講義を受ける。夜は、ご飯とお酒。。日に日に、朝の集合時間が遅くなっていった。 ポートランドの旅から10ヶ月。『A Year of Mornings』をめくると、私自身のストーリーや記憶を、ページの余白や、彼女たちの写真の奥に見ていることに気づいた。 星野陽介 2016.06.11 ■状態 可:全体的に使用感、208ページに薄くテープ(おそらく販売時のカバーをとめるための)の跡がございます。 ■詳細 著者:Maria Vettese、 Stephanie Congdon Barnes ペーパーバック: 208ページ 出版社: Princeton Architectural Press 言語: 英語 ISBN-10: 1568987846 ISBN-13: 978-1568987842 発売日: 2008/9/3 商品パッケージの寸法: 15.2 x 1.9 x 20.3 cm
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『ムッシュ・ムニエルをごしょうかいします』佐々木マキ,絵本館,2000年(古本)
¥1,000
SOLD OUT
先に漫画の作品集『ピクルス街異聞』をご紹介した佐々木マキさんの絵本をご紹介します。 現在も活動中なので、著作がとても多い佐々木さん。絵本も例外ではなく、ストーリーと絵、両方をご本人が描かれたものだけでもじつにたくさんあります。この“ムッシュ・ムニエル”ものはシリーズ化されていて、ほかに『ムッシュ・ムニエルのサーカス』『ムッシュ・ムニエルとおつきさま』があります。 ヤギの魔術師であるムッシュ・ムニエル。魔術師の仕事は忙しく、そろそろ弟子でもとろうと街にやって来ます。自慢の魔術で子供をさらい、魔術師に育てる計画です。早速気に入った男の子を見つけますが…というお話。 絵本というと、1ページに1カット、もしくは見開き2ページで1カットで進んでいくことがほとんどですが、佐々木マキさんの絵本では時にコマ割りが使われています。そのことで、それまで単調だった時間の流れが一瞬スローモーションになる、あるいは、とても劇的になるんですね。同時に、それまで焦点の合ってなかったムッシュ・ムニエルの目の焦点が合って(笑)、彼が何を見ているか、何を感じているかが手に取るように感じられます。 そんなリズム感というか、絵本から感じられる時間の流れがおもしろく、短いお話ですが繰り返し読んでも飽きの来ない1冊です。(土澤あゆみ) ■詳細 単行本『ムッシュムニエルをごしょうかいします』 32ページ フルカラー 2008年4月 7刷 ■古書 表紙カバーに細かな傷が若干ありますが、他は特に目立ったいたみはありません。
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『飛ぶ教室』第14号―愉快な冒険物語
¥780
執筆中! 荒井良二、石川直樹 ■詳細 出版社: 光村図書出版 発売日: 2008/7/1 サイズ: 24 x 18.2 x 1.2 cm 発送重量: 340 g ISBN-10: 4895284247 ISBN-13: 978-4895284240 ■古書の状態 表4、地に若干の傷、汚れがございます。
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apartamento magazine issue #07 Spring/Summer 2011 | アパルタメント マガジン【中古】
¥2,800
SOLD OUT
apartamento magazine issue #07 Spring/Summer 2011です。 ■詳細 ISBN: 9772013019003
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『脈々――in vein』写真家・羽田誠写真集
¥1,944
SOLD OUT
写真家・羽田誠さんの作品集「脈々」のご紹介です。 羽田誠さんと知り合ったのは、たまたま写真家4人展「beautiful」を取材させていただいたことがきっかけでした。参加された写真家さんは4人ともそれぞれ広告や紙媒体でご活躍中で、そのお仕事ぶりもとても魅力的な方ばかり。中でも羽田さんの写真は、淡々と、あるいは飄々と、というイメージにも関わらず、そこに写っているものが人物であれ動物であれ風景であれ、何か訴えかけてくる力強さを感じるものでした。 「脈々」も、全体にある種静かな空気が漂う作品集なのですが、そこにはなんともいえない悲しみやおかしみ、切実さがあり、タイトルのように、脈々と続いていく日常、積み重なっていく日々の中にこそ、自分たちにとってかけがえがないものがある、と感じずにはいられません。 羽田さんとはその後、エアプランツの本「ティランジアブック」でお仕事をご一緒させていただいて、10カ月にわたってティランジアを撮り続けていただきました。そちらは、ひたすらティランジア1種1種の自然のままの美しさを表現しようと撮っていただいたもので、作品集とは違った魅力のある写真となっています。(土澤)
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『未来ちゃん』川島小鳥
¥1,800
SOLD OUT
新宿の新刊書店で、私は芸術書、、特に写真集の主担当をしていた。 その頃、最も「売ったな〜」(ドヤ顔!)というのが、この『未来ちゃん』である。後に、写真集としては異例のセールス記録となった未来ちゃんであるが、当初はどの店舗も渋めの仕入れ具合であった。 あえてドヤ顔なのは「売れたなー」ではなくて、「売ったな〜」という実感があるからで、『浅田家』や『うめめ』のような日本的な文脈を読んで、ナナロク社への初回発注を他店舗の10倍は入れたと記憶している。 滅多に売れない写真集が、予想通り!(よく外れる。。)ジワジワ動いたので、追加で大量発注した。当時の棚下のスペースと、店頭の裏にある仕分け部屋の私のスペースは、未来ちゃんで埋め尽くされた。売れ始めると版元の在庫切れになり、他店舗から「分けて欲しい」という依頼が相次いだ。 その後、ブルータスの表紙になって、さらに人気が加速。仕入の元締めをされていたK先輩にかけあって、該当号を大量発注した。Amazonでは速攻で売り切れて、倍くらいの値段になっていた。その号は後にムック化して、さらに売れた。 写真集コーナーは、村上春樹も、ワンピースも、AKB48もない。これ!っていう地味な本が、チビっと売れるのも乙だが、どかんと売れるって、気持ちいいな!!と思った。私は本の販売を通じて、仕事の楽しみを覚えた。 昔話が長くなって、すいません。。 改めて『未来ちゃん』をめくってみると、これが「いい」のだ。流行ったものって、割とナナメから見てしまうタイプなのだけど、時を経た今のほうがストレートに川島さんの写真の力を感じられている気がする。 好きな写真集は、映画を見るくらいの覚悟がないと、すぐにお腹いっぱいになる。だから、手元の書棚に挿しておいて、ふとしたときにめくりたい。(とはいえ、写真集に限らず、書棚に眠ってしまう本がなんと多いことか。。) 祖父江慎さんの装丁も含めて、これはモノとして生まれるべくして生まれたプロダクトだと思う。(星野)
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『ピクルス街異聞』佐々木マキ,青林堂,1993年
¥4,000
SOLD OUT
佐々木マキさんの漫画の作品集をご紹介します。佐々木さんは雑誌『ガロ』でデビューした、絵本作家としてもご活躍の漫画家、イラストレーター。私が佐々木マキさんの絵を知ったのは、村上春樹の初期の小説の表紙から。『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』『カンガルー日和』『ダンス・ダンス・ダンス』などなど、毎回、違った風景の中に顔のない人が佇む表紙は、シュールでありつつ、どこかスタイリッシュに感じたものです。 『ピクルス街異聞』にはさまざまな作風の作品がまとめられていますが、通底するのは、シュールさ、不条理さ。登場人物の一人、JJ・ピガール氏はコウモリになってしまうし、ムッシュ・ムニエルは、眼の焦点が合ってないヤギ(後にスピンオフ作品として絵本『ムッシュ・ムニエルをご紹介します』が描かれます)。彼らが闊歩する、国も、時代も、地球なのか異星なのかも曖昧な世界で、ほとんどセリフもないまま進む話は、ちょっとした悪夢のようでもあります。その世界を描き出す佐々木マキさんのタッチが素晴らしく、読み手の想像力をかきたて、あっという間に漫画の世界に引きずり込んでいきます。 佐々木マキさんの著作はたくさんある絵本が手に入れやすいので、興味がある方はぜひ手にとってみてください。(土澤あゆみ)
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雑誌『BRUTUS』2015年9月15日号,マガジンハウス(中古)
¥400
SOLD OUT
『BRUTUS』の植物特集号。これは、さまざまな珍しい生態を持つ、あるいは見た目の変わった植物を“珍奇植物”と名付け紹介しています。 植物を育てる楽しみは人それぞれ。きっと最初はみんな、美しいから、日々育つ姿に癒されるから、花を咲かせてみたい、とシンプルな理由から育て始めるはず。それがいつしかハマり、ありきたりよりも、珍しかったり、変わった植物を手に入れたい…となってしまうんですね。そんな、コレクター心をくすぐる世界の植物もたくさん紹介されています。中でも、多肉植物、ティランジア(エアプランツ)、シダ植物などが多め。 ちょっと意外ではありますが、植物にも、ファッションやグルメなどと同じようにトレンドがあり、永遠の定番があります。人気のある植物を手に入れたいと思われた方は、本書の中でとっておきの1株を見つけてみてはいかが?(土澤あゆみ) ■詳細 『BRUTUS』 2015年9月15日号 124ページ フルカラー ■古書 古本の使用感はありますが強いダメージはありません。