『未来ちゃん』川島小鳥
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新宿の新刊書店で、私は芸術書、、特に写真集の主担当をしていた。
その頃、最も「売ったな〜」(ドヤ顔!)というのが、この『未来ちゃん』である。後に、写真集としては異例のセールス記録となった未来ちゃんであるが、当初はどの店舗も渋めの仕入れ具合であった。
あえてドヤ顔なのは「売れたなー」ではなくて、「売ったな〜」という実感があるからで、『浅田家』や『うめめ』のような日本的な文脈を読んで、ナナロク社への初回発注を他店舗の10倍は入れたと記憶している。
滅多に売れない写真集が、予想通り!(よく外れる。。)ジワジワ動いたので、追加で大量発注した。当時の棚下のスペースと、店頭の裏にある仕分け部屋の私のスペースは、未来ちゃんで埋め尽くされた。売れ始めると版元の在庫切れになり、他店舗から「分けて欲しい」という依頼が相次いだ。
その後、ブルータスの表紙になって、さらに人気が加速。仕入の元締めをされていたK先輩にかけあって、該当号を大量発注した。Amazonでは速攻で売り切れて、倍くらいの値段になっていた。その号は後にムック化して、さらに売れた。
写真集コーナーは、村上春樹も、ワンピースも、AKB48もない。これ!っていう地味な本が、チビっと売れるのも乙だが、どかんと売れるって、気持ちいいな!!と思った。私は本の販売を通じて、仕事の楽しみを覚えた。
昔話が長くなって、すいません。。
改めて『未来ちゃん』をめくってみると、これが「いい」のだ。流行ったものって、割とナナメから見てしまうタイプなのだけど、時を経た今のほうがストレートに川島さんの写真の力を感じられている気がする。
好きな写真集は、映画を見るくらいの覚悟がないと、すぐにお腹いっぱいになる。だから、手元の書棚に挿しておいて、ふとしたときにめくりたい。(とはいえ、写真集に限らず、書棚に眠ってしまう本がなんと多いことか。。)
祖父江慎さんの装丁も含めて、これはモノとして生まれるべくして生まれたプロダクトだと思う。(星野)
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