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「捨てない料理 始末な台所--皮・根・葉もおいしくいただく」石澤清美,マイナビ
¥1,500
タイトルどおり、食材の捨てる部分をなるべく減らして、できるなら全部をおいしくいただこうというテーマのレシピ本。 石澤清美さんという料理研究家さんの著書は私は何冊も持っているのですが、そのお仕事ぶりから、食べること、料理することがどういうことなのかを教えていただきました。料理を作ることは家族の命をつなぐこと、その健康を保つことであり、料理家はそのレシピを通して、読者の方々の食卓を少しでも豊かにして、健康でおいしい食事をしていただくという役割を担っている――当たり前すぎるほど当たり前のことではありますが、今はその当たり前のことがないがしろにされてもいます。 本書では、これまで捨てていたような野菜の皮や根、魚の骨、皮などもおいしく食べられるレシピとアイディアを紹介しています。お察しのように、そのためにはひと手間ふた手間かかるのですが、それらのアイディアのいくつかは、ほんの数十年前、私たちの親や祖父母の時代まで当たり前にどの家庭でもやっていたことなんですね。つまり、毎日ちょっとした時間にできることがほとんど。もちろん、今の時代に合ったアイディアもたくさんご紹介しています。 例えば、りんごの皮を捨てるときに「ちょっともったいないな」と思ったことがあるのなら、ぜひこの本を開いてみてください。(土澤)
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『BROWNBOOK ブラウンブック』No.50 THE ELDERS
¥7,800
数ある洋雑誌の中で、おそらく私が最も好きなのが、このブラウンブックである。紀伊國屋書店新宿南店(かつての職場)の洋書売り場で見つけたのか、代官山の蔦屋書店で見つけたのか、記憶が定かではないが、初めて見たときのワー!という感じが忘れられない。 イギリス発の雑誌『MONOCLE モノクル』のデザインチームが、ブックデザインを手がけていることもあり、グラフィック、紙面構成、紙質、ブックインブックも含めて、クオリティがむちゃくちゃ高い。そしてチャレンジングだ。 誰がやっているの?と思いきや、わずか私の2歳年上、1983年ドバイ生まれの双子、Rashid Shabib / ラシッド・ビン・シャビブと、Ahmed Shabib / アフメッド・ビン・シャビブの2人が、2007年に2,000部で創刊。現在は、世界40都市、25,000部を流通させているという。 ※B印吉田のインタビューに詳しい。 彼らのオリジンである中東のライフスタイル、アート、カルチャーを発信しているだけあって、メインの英語に添えるアクセントとして、アラビア文字が有効に配置されている。 アジアでも、こういうマガジンがあったら面白いと思うが、まだお目にかかったことがない。知ってるよ!という方、あるいは、ないならつくろう!という方、ご一報ください。 2015.12.30 星野陽介
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「ゆがみ vol.5 / フォークロア」
¥1,420
漢字で書くと「歪見」。ゆがんで見る、ゆがんで見える、というタイトルがまずユニークです。 「ゆがみ」の製作者の一人であり、このサイトの管理者でもある星野さんとは、私が作った「フロムリトルプレス」をきっかけにして知り合いました。当時、大型書店の書店員さんだった星野さんが、リトルプレスのフェアに誘ってくださったのでした。そして、自分たちもリトルプレスを作っているんです、と見せてくださったのがこの本でした。 毎号一つのテーマに添ったエッセイ、散文、写真、コラージュなどを掲載した、とてもリトルプレスらしい、ジンらしい1冊でもあります。個人的にリトルプレスの魅力は、作り手がいかにその世界にのめり込んでいるかにかかっていると思っているのですが、この「ゆがみ」も、作り手たちが自分たちが表現しようとしている世界にどっぷりとはまっていることが、ページから溢れるイキイキとした表現から伝わってきます。見ること、聞くこと、感じること、考えること、考え続けること――そんな当たり前の営みが、いかに自分たちの住む世界をおもしろくするかということを思い起こさせてくれる本です。 その5号目となる特集のテーマは「フォークロア」(=民間伝承)。さまざまな視点から、そこここに存在する、伝わってきたもの、伝えられてゆくものの意味を探っています。(土澤) ▪️インスタの動画で、中身を少しご覧いただけます! https://instagram.com/p/-057H_Csmm/
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『HIBIKU ひびく』vol.3 clammbon Official Magazine 2010年5月10日発行 有限会社トロピカル
¥1,500
原田郁子(Vo.key)、ミト(B,etc)、伊藤大助(Dr)のスリーピースバンド、クラムボンにオフィシャルマガジンがある!のを知ったのは『HIBIKU』を編集し、いつの間にか共同でこのコエノエを運営している土澤さんとの出会いがきっかけだった。 冒頭は、アルバム『2010』についての3人インタビューで、添えられた写真がなぜか楽器とかじゃなくて、お酒のホッピー1ケース(笑)だったり、なぜか収入が減った!というミトさんのリアルな懐事情から始まる。。 ミトさん曰く、ホッピーは、彼らのスタジオがある山梨県小淵沢(新宿から「あずさ」で二時間)に機材と一緒に持ち込むのだそう。 その他、ソロインタビュー、対談、所属事務所トロピカル社長の豊岡歩さんへのインタビュー(バンドを結成した1995年から2009年までの年表つき!)などが、楽しく丁寧に編まれている。 クラムボンについての面白いインタビューはウェブ上にもたくさんあるけど、紙面の文字や色彩をなぞりながら見たり読んだり、そして部屋のどこかに置いておくというちょっとした贅沢を味わっている。 2015.12.27 星野陽介
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暮しの手帖 第4世紀71号[2014年8-9月号 7月25日] 【中古】
¥500
暮らしの手帖元編集長の松浦弥太郎さんによる「編集者の手帖」で、『暮しの手帖』二代目編集長の宮岸毅さんのことを知る。 唐揚げと一緒にきゅうりも揚げる。 石川直樹さんのコラムで、アイヌの地名の由来に想いを馳せる。 定番の、美しい幾何学模様の花ふきん。 「ひきだし」のコーナーの写真中心のストーリー。 1ページ1ページに添えられた、挿絵たち。 ■版元URL https://www.kurashi-no-techo.co.jp/honshi/c4_71.html ■中古品状態 可。表紙に縦2cm、幅2mmほどのわずかな破れあとあり。その他、目立った傷、書き込み、タバコのにおいなどはないかと思います。 2016.07.29 星野陽介
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『街並み -市場 ichiba- 』写真と地図でながのを歩く 2006年7月【新品】
¥500
「自分が住んでいる街の写真集があったらいいな」表1をめくると、創刊の想いが綴られている。 市場というと、ふーん長野県のどこかの市場の特集なんだ!と思っていたのだけど、それは半分間違いで半分正解。 この号は、街並み一周年のタイミングで、作者が長野の地図を広げた時に目にとまった、地名だ。 そこには、ちゃんと「長野県地方卸売市場」という市場があるという。 迫力ある写真39枚と、7ページ分のイラストによる「市場紀行」。 『街並み』は、リトルプレスのひとつのフォームとして完成されていて、開くたびに違うスピードで読み返している。 2015.11 星野陽介
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A Year of Mornings: 3191 Miles Apart
¥1,480
SOLD OUT
大学を卒業して1年、勤めていた会社を辞めた後は、地元さいたまの浦和パルコにあるスルークカフェに通うことが習慣だった。そのカフェは、パルコ内のユナイテッドシネマが運営し、映画関連の本を中心に、ヴィム・ヴェンダースの写真集など、気の利いた本がたくさん置かれていた。このフォトブックは、そこにあったもののうちの一つだ。 比較的厚手の紙で構成されたページの束を、パラパラとめくったときの、静かだけれどリズミカルな写真のシークエンスが気持ちよかったのを覚えている。 改めて眺めてみると、著者の二人が、ポートランド出身だということに気づいた。あれから6年後の2015年。私は、ミーハーにも、ポパイなどでも特集されるくらい注目されるようになったポートランドに興味を持ち、夏休みを使って旅に出た。二週間の滞在中、前半を自由大学の企画と連動したPNCAという歴史ある美術大学で、短期講座を受けた。そこでは、自由大学の仲間と、フィールドワークをしたり、絵を描いたり、銅板を削ったり、ポートランドの面白い会社を訪問して、彼らの考えや想いなどを聞いた。何より、あまり経験のない学生寮での共同生活が刺激的だった。毎朝、カフェに行ってコーヒーを飲む。講義を受ける。夜は、ご飯とお酒。。日に日に、朝の集合時間が遅くなっていった。 ポートランドの旅から10ヶ月。『A Year of Mornings』をめくると、私自身のストーリーや記憶を、ページの余白や、彼女たちの写真の奥に見ていることに気づいた。 星野陽介 2016.06.11 ■状態 可:全体的に使用感、208ページに薄くテープ(おそらく販売時のカバーをとめるための)の跡がございます。 ■詳細 著者:Maria Vettese、 Stephanie Congdon Barnes ペーパーバック: 208ページ 出版社: Princeton Architectural Press 言語: 英語 ISBN-10: 1568987846 ISBN-13: 978-1568987842 発売日: 2008/9/3 商品パッケージの寸法: 15.2 x 1.9 x 20.3 cm
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『フロム・リトルプレス From Little Press 』土澤あゆみ, 三空出版, 2011年4月25日 初版
¥1,620
この本がつくられていたのは、2011年。そう、あの東日本大震災があったときのことだ。 ぼくは当時、紀伊國屋書店新宿南店6階で芸術書の担当をしており、3月11日は、ちょうど高島屋の社員食堂でお昼ごはんを食べていた。 壁にかけられた絵画が床に落ちてガラスが割れた。その場にいた全員が、床の下に潜り込んだ。売り場に戻ると、高いところにある本は床に落ちていたが、ぼくが担当していた写真集の棚の被害は少なかったと記憶している。 ちょうどその頃、ぼくも仲間とリトルプレス『ゆがみ』をつくったときで、上司のススメもあって、リトルプレスを全国から集めてフェアを2度開催した。 そのとき何かの拍子で、twitterで知り合ったのが土澤さんとの出会いだったように思う。 それから、リトルプレスやZINEを集める際は、土澤さんに相談するようになった。 『フロム・リトルプレス』は、リトルプレスやZINEの作り手への聞き書きにとどまらない。名古屋で、全国のZINEを取り扱うON READINGさんへのインタビューや、ZINE取扱店の掲載も含めて、読んでいると「リトルプレスってつくっていいんだぁ。しかも、こういう風にすれば販売もできるのかぁ!」っていうことが、そっと静かに伝わってくる温かい一冊だ。 2015.11 星野陽介
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『SPECTATOR スペクテイター〈29号〉 』ホール・アース・カタログ 〈前編〉
¥3,930
SOLD OUT
スティーブ・ジョブス(1955-2011)は、2005年6月12日のスタンフォード大学でのスピーチで、ウェブ普及以前の「Google」だとして『WHOLE EARTH CATALOG』(以下、WEC)を取り上げた。私がその動画を初めて見たのは、おそらくその2-3年後のはずで、その後もSonyのMP3プレーヤー(iPodではなく)に音声データを入れて、通勤時間によく聞いていた。Jobsがこの世を去った翌年の2012年9月には、Walter Isaacsonによる伝記が発売され、当時洋書売り場にいた私は、Jobsのなら読めるのではないか?と思い、英語版、、しかもイギリス版を購入した。アメリカの出版社のものも発売されていたが、カバーの質感がイギリス版のほうがマットな感じで気に入ったからだ。翻訳版が待ちきれずに、かっこつけて洋書を購入したものの、Paul Austerの小説でこけたように、読みきるまでに1年くらいかかったと記憶している。 WECの副題は「access to tools」で、のちにその紙面構成を何かの資料で見た。Googleは検索しないと情報を引っ張り出せないが、WECは大きな版型を活かして、検索しなくても何かを見つけ出せる(かもしれない)カタログになっていた。カタログといっても、日本のよくある通販カタログやその他の雑誌とは違うのは、掲載された商品のブランディングや販売が目的ではないからだろう。冊子が、今でいう「クラウド」になっていて、読者(主にヒッピー)は有用と思われる情報を編集部に投稿できる仕組みがあった。生きていくための道具や考え方を共有する場になっているようだった。マッキントッシュ、、つまりDTPが発達する前の時代だから、手作り(DIY)で始めたということも知った。実はWECの本物を見るのは、2015年の夏になってからなのだけど、思想からデザインまで「かっこいいな」と思った。 書店からウェブ業界に転じたのも、このWECとAmazonの影響がかなり大きい。私が卒業した大学は1年生からラップトップPCの購入が必須で、校内どこでも無線でネットにつながっていたにも関わらず、ITの躍進を肌で実感したのは2012年と出遅れた。(というより、当たり前すぎて気づけなかったのだろう。)情報の伝達や入手は、紙に印刷して、束ねて、流通させたものを購入するだけでなく、どこか遠くのでっかいパソコン(サーバー)に置いておけば、あとは手元のPCやタブレット、iPhoneなどのブラウザから、情報のありか(URL)をたたけば出てくるという発明に改めて気づいた。 そんなWECについてまとめられた本が、雑誌『スペクテイター』から出ている。年三回発行の雑誌で、前編・後編と二号に渡って特集している熱の入り方だ。年表など、見ているだけでわくわくしてくる。 2015.11 星野陽介 ■詳細 出版社: 幻冬舎 発売日: 2013/12/24 ISBN-10: 4344951883 ISBN-13: 978-4344951884 版元在庫切れ商品です。 ◾️状態 表紙左上端に、ややそりがあります。 表紙左下端のビニール加工部分が3ミリほどはがれています。 その他、タバコの匂い、耳おれ、書き込みなどもなく大変良好な状態です。
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『江戸の本屋さん 』今田洋三 (平凡社ライブラリー)
¥2,554
SOLD OUT
■詳細 出版社: 平凡社 発売日: 2010/2/19 言語: 日本語 梱包サイズ: 10.8 x 1.8 x 15.9 cm ISBN-10: 4256191232 ISBN-13: 978-4256191231