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雑誌「Monkey Vol.7」

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翻訳家・柴田元幸さんが責任編集を務める雑誌「Monkey」のVol.7です。
特集は「古典復活」。個人的には古典作品にあまり馴染みがないのですが、村上春樹と柴田氏の古典小説についての対談は、意外にも自分でも知っている作家の名前が並び、加えて、紹介されている作家のプロフィールや代表作などを記した詳細な注釈がつけられているので、「もしかして昔読んだことがある…?」と記憶が掘り起こされること多々。

特集の中で紹介されているジャック・ロンドンの短編「病者クーラウ」(村上春樹訳)は、その削ぎ落とされた文体で描かれる物語の、重苦しさ、救いのなさ、そして物語の最後に訪れるささやかな救いに、胸がしめつけられる思いがしました。現代においては忘れるべき忌まわしい過去として扱われてしまうような人類の歴史(体制側と個人の戦い、そして今まさに繰り返されている人類と感染症との戦い)を文芸作品として昇華した短編です。

また、長編「忘れられた巨人」発売時に来日したカズオ・イシグロの講演会の様子も紹介されています。世界中で自著が読まれるということ、世界中の人々に向けて物語を書くということについて、そしてイシグロ氏の物語の主題であり続けている“記憶”についてのお話と、イシグロファンにはもちろん、小説家という職業に興味のある方にも読んでいただきたい内容です。

加えて、日本では2017年、2020年に回顧展が開催されたイラストレーター、写真家、ソール・ライターについてのインタビュー記事も掲載されています。私自身は2020年の回顧展までその名前をまったく知らなかったのですが、現在、日本でも多くの人がその写真と人となりを知ることとなりました。

記事の中でソール・ライター財団のアーブ氏とゴールドファーブ氏が、何気ない風景を映したライターの写真に対して、「すべてのものは丹念に見るに値するということを教えてくれる」と語っていて、今このコロナ禍において、これまで通りの生活を送ることすら難しくなった世の中で、それでもやはり、この世界は生きるに値すると言われているような気がして、救われる思いがしました。(土澤)

■詳細
 雑誌『Monkey Vol.7』(スイッチ・パブリッシング)

 208ページ
 2015年10月15日発行

 古書。表紙カバーに擦れがありますが、他は特に目立った傷みはありません。

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